リオハ(Rioja)│スペイン北部に位置する最も有名なワイン産地

リオハ(Rioja)│スペイン北部に位置する最も有名なワイン産地
目次

1. 導入

リオハ(Rioja)は、スペイン北部のエブロ川流域に広がるワイン産地で、リオハ・アルタ、リオハ・アラベサ、リオハ・オリエンタル(旧リオハ・バハ)の3つのサブリージョンに分かれています。

それぞれの地域は、気候や土壌の特性が異なり、多様なスタイルのワインを生み出しています。

2. 気候

リオハの気候は、地中海性気候、大陸性気候、大西洋性気候が交差する独特なもので、地域ごとに異なる特性を持っています。

リオハ・アルタは大西洋の影響を受けた冷涼な気候で、エレガントなワインが特徴です。

リオハ・アラベサは標高が高く、昼夜の寒暖差が大きいため、酸味と香りのバランスが良いワインが生まれます。

リオハ・オリエンタルは地中海性気候で、温暖で乾燥しており、果実味豊かなワインが特徴です。

3. 主なブドウ品種

リオハでは、赤ワイン用にテンプラニーリョ、ガルナチャ、グラシアーノ、マスエロ(カリニェナ)、マトゥラナ・ティンタなどが栽培されています。白ワイン用には、ビウラ(マカベオ)、マルバシア、ガルナチャ・ブランカ、テンプラニーリョ・ブランコ、マトゥラナ・ブランカ、トゥルンタレス、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ヴェルデホなどが使用されています。

4. 醸造

リオハのワイン造りは、伝統と革新が融合しています。伝統的な手法では、アメリカンオーク樽を使用し、長期間の熟成を行うことで、バニラやスパイスの風味を持つワインが生まれます。一方、近年ではフレンチオーク樽の使用や、果実味を重視したスタイルのワインも増えており、多様な味わいが楽しめます。

5. DOなどの規制

リオハは、スペインで最初にDOCa(Denominación de Origen Calificada)に認定された地域であり、厳格な品質管理が行われています。ワインは熟成期間に応じて以下のように分類されます。

  • ホーベン(Joven):熟成期間が短く、フレッシュな果実味が特徴。
  • クリアンサ(Crianza):赤ワインは最低2年間熟成(うち1年は樽熟成)、白・ロゼは最低1年間熟成(うち6ヶ月は樽熟成)。
  • レセルバ(Reserva):赤ワインは最低3年間熟成(うち1年は樽熟成)、白・ロゼは最低2年間熟成(うち6ヶ月は樽熟成)。
  • グラン・レセルバ(Gran Reserva):赤ワインは最低5年間熟成(うち2年は樽熟成)、白・ロゼは最低4年間熟成(うち6ヶ月は樽熟成)。

6. 主な生産者

以下は、リオハを代表する生産者の一部です。

生産者名(読み方)概要公式HPInstagram
Marqués de Riscal(マルケス・デ・リスカル)1858年創業の歴史あるワイナリーで、革新的な建築と伝統的なワイン造りで知られる。公式HPInstagram
La Rioja Alta(ラ・リオハ・アルタ)1890年創業の老舗で、長期熟成型の赤ワインが評価されている。公式HPInstagram
Bodegas Muga(ボデガス・ムガ)1932年創業の家族経営ワイナリーで、伝統的な手法と最新技術を融合させている。公式HPInstagram
López de Heredia(ロペス・デ・エレディア)1877年創業のリオハ最古のワイナリーの一つで、長期熟成の白ワインが特に有名。公式HPInstagram
CVNE(クネ)1879年創業の大手ワイナリーで、品質の高いワインを幅広く生産している。公式HPInstagram

リオハは、その多様な気候と土壌、豊富なブドウ品種、伝統と革新が融合した醸造技術により、世界中のワイン愛好家を魅了し続けています。熟成による複雑な風味や、フレッシュな果実味を楽しめるワインが揃っており、初心者から上級者まで幅広く楽しめる産地です。ぜひ、リオハのワインを味わってみてください。

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この記事を書いた人

とある企業の会社員
突然ワインに目覚めて、その奥深さにハマる。
WSET Lv.3のほか、日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート、チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナルも保有し、現在は、WSET Diploma(WSET ディプロマ)に挑戦中。
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