1. 基本情報
- 正式名称:クレート・キアルリ(Cleto Chiarli)
- 創業年:1860年
- 所在地:イタリア・エミリア=ロマーニャ州モデナ県カステルヴェトロ・ディ・モデナ
- 主な製品:ランブルスコ(Lambrusco)を中心としたスパークリングワイン
- 公式サイト:https://www.chiarli.it/en/
クレート・キアルリは、イタリア・エミリア=ロマーニャ州モデナ県に本拠を置く、ランブルスコの名門ワイナリーです。1860年の創業以来、家族経営を続け、5世代にわたって品質と伝統を守り続けています。同社は、エミリア=ロマーニャ州で最初のワイン生産会社としても知られています。
2. 歴史
クレート・キアルリの歴史は、1860年に創業者クレート・キアルリがモデナのレストラン「オステリア・デッラルティリエーレ」で提供していた自家製ランブルスコの人気を受けて、ワイン生産に専念することを決意したことに始まります。その後、家族経営のもとで事業を拡大し、エミリア=ロマーニャ州で最初のワイン生産会社となりました。
20世紀初頭には、ランブルスコの品質向上と国際的な評価を目指し、1900年のパリ万国博覧会で「メンション・オノラブル(名誉賞)」を受賞しました。
2002年には、創業者の名を冠した新しいワイナリー「クレート・キアルリ」を設立し、より高品質なランブルスコの生産に注力しています。
3. 栽培の特徴
クレート・キアルリは、エミリア=ロマーニャ州モデナ県のカステルヴェトロ・ディ・モデナに位置する自社畑で、ランブルスコ・グラスパロッサやランブルスコ・ディ・ソルバーラなどの土着品種を栽培しています。これらのブドウは、地域特有の気候と土壌条件のもとで育まれ、ワインに独自の風味と個性を与えています。
また、同社は持続可能な農業にも取り組んでおり、地元の農家と協力して有機栽培を推進しています。これにより、環境への配慮と品質の両立を実現しています。
4. 醸造の特徴
クレート・キアルリは、伝統的な製法と最新の技術を融合させたワイン造りを行っています。特に、ランブルスコの醸造には「シャルマ方式(タンク内二次発酵)」や「アンセストラル方式(瓶内一次発酵)」を採用し、それぞれのワインに適した方法で製造しています。
また、同社の代表的なワイン「ヴェッキア・モデナ」は、1892年のオリジナルラベルを再現したデザインで、歴史と伝統を感じさせる逸品です。
5. 主なワインリスト
以下に、クレート・キアルリが生産する代表的なワインを表形式でご紹介します。
ワイン名 | タイプ | 特徴 |
---|---|---|
ランブルスコ・デル・フォンダトーレ(Lambrusco del Fondatore) | 赤・微発泡 | アンセストラル方式で造られた伝統的なランブルスコ |
ヴェッキア・モデナ(Vecchia Modena) | 赤・微発泡 | 1892年のラベルを再現した歴史的なワイン |
ヴィニェート・チャルディーニ(Vigneto Cialdini) | 赤・微発泡 | 単一畑のブドウを使用した高品質なランブルスコ |
センテナリオ(Centenario) | 赤・微発泡 | 甘口でフルーティーな味わいが特徴 |
オーガニック・ランブルスコ(Organic Lambrusco) | 赤・微発泡 | 有機栽培のブドウを使用したナチュラルなワイン |
6. コラム:クレート・キアルリの魅力
- ランブルスコの品質向上に貢献:クレート・キアルリは、ランブルスコの品質向上と国際的な評価に大きく貢献してきました。特に、1900年のパリ万国博覧会での受賞は、その実力を世界に示すものでした。
- 伝統と革新の融合:同社は、伝統的な製法を守りつつ、最新の技術を取り入れることで、常に高品質なワインを提供しています。これにより、ランブルスコの多様な魅力を引き出しています。
- 持続可能な農業への取り組み:クレート・キアルリは、環境への配慮を重視し、有機栽培や地元農家との協力を通じて、持続可能なワイン造りを実践しています。
クレート・キアルリは、ランブルスコの伝統と革新を体現するワイナリーとして、世界中のワイン愛好家から高い評価を受けています。その多彩なワインは、食事との相性も良く、日常の食卓から特別なシーンまで幅広く楽しむことができます。ぜひ一度、クレート・キアルリのランブルスコをお試しください。
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