アモリム(Amorim)│ポルトガルを拠点とする世界最大のコルクメーカー

アモリム(Amorim)│ポルトガルを拠点とする世界最大のコルクメーカー
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アモリムの概要

  • 正式名称:Corticeira Amorim SGPS, S.A.
  • 創業年:1870年(ポルトガル・モゼロスにて)
  • 本社所在地:ポルトガル・モゼロス
  • CEO:アントニオ・リオス・デ・アモリム(2001年より)
  • 事業展開:100カ国以上、20以上の国に子会社を展開
  • 主な製品:天然コルク栓、複合コルク、床材・壁材、断熱材など
  • 年間売上:約10億ユーロ(約1,600億円)
  • 従業員数:約3,600人(2016年時点)

アモリムの歴史と成長

アモリムは1870年、ポルトガルのモゼロスでワイン用コルク栓の製造から事業を開始しました。1950年代からはアメリコ・アモリムの指導のもと、事業の多角化と国際展開を進め、1960年代には垂直統合によるコルク事業の強化と海外進出を本格化させました。現在では、ワイン業界だけでなく、航空宇宙、自動車、建築、スポーツ、ファッションなど、多岐にわたる産業にコルク製品を供給しています。

主力製品と技術革新

ワイン用コルク栓

アモリムは年間58億本以上のコルク栓を生産し、世界中の20,000以上のワイナリーに供給しています。天然コルク栓からシャンパン用、技術革新型コルク栓まで、多様な製品ラインナップを展開しています。

先進技術

  • NDtech:世界初のTCA(コルク臭)非検出保証付き天然コルク栓を提供。
  • XPÜR:微粒子コルク栓向けの高度な洗浄技術。
  • Helix:O-I社との共同開発による、ねじ込み式の再封可能なコルク栓。

これらの技術革新により、アモリムは品質と利便性を両立させた製品を提供しています。

持続可能性と環境保護

アモリムは、コルクの持続可能な採取と製品化を通じて、環境保護と経済活動の両立を図っています。コルク樫の森林はCO₂の吸収源として重要であり、アモリムはその保全と再生に積極的に取り組んでいます。また、製造過程で発生する副産物を再利用することで、廃棄物の最小化と循環型経済の実現を目指しています。

ワイン業界との関係

アモリムは、世界中の主要なワイン生産国に子会社を持ち、地域のニーズに応じた製品とサービスを提供しています。また、1992年に設立された「アモリム・アカデミー」は、ワイン醸造や関連分野の研究を支援し、科学的知見の普及に貢献しています。

まとめ

アモリムは、伝統と革新を融合させたコルク製品のリーディングカンパニーとして、世界中のワイン業界を支えています。その品質、技術力、持続可能性への取り組みは、多くのワイナリーから高く評価されています。今後も、アモリムの動向はワイン業界において注目されることでしょう。


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この記事を書いた人

とある企業の会社員
突然ワインに目覚めて、その奥深さにハマる。
WSET Lv.3のほか、日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート、チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナルも保有し、現在は、WSET Diploma(WSET ディプロマ)に挑戦中。
ワインの情報や勉強をもっと気軽にできるよう、世界のワインの情報を統合してお届けできるようサイトを運営していきます。

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