1. 基本情報
- ワイナリー名:シャトー・クロ・フロリデーヌ(Château Clos Floridène)
- 所在地:フランス、ボルドー地方、グラーヴ地区、ピュジョル=シュル=シロン(Pujols-sur-Ciron)
- 設立年:1982年
- 創設者:ドゥニ・デュブルデュー(Denis Dubourdieu)氏、フロランス・デュブルデュー(Florence Dubourdieu)氏
- 所有者:デュブルデュー家(Denis Dubourdieu Domaines)
- 栽培面積:約40ヘクタール
- 主要品種:
- 白ワイン:セミヨン(Sémillon)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、ミュスカデル(Muscadelle)
- 赤ワイン:カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、メルロー(Merlot)
2. 歴史
シャトー・クロ・フロリデーヌは、1982年にドゥニ・デュブルデュー氏とフロランス氏によって設立されました。当初は、2ヘクタールの古木の白ブドウ畑と、2ヘクタールの未開墾地からスタートしました。その後、隣接する区画を徐々に購入・拡大し、現在の規模に至っています。1991年には、13ヘクタールのシャトー・モンタリヴェ(Château Montalivet)を取得し、さらなる発展を遂げました。
ドゥニ・デュブルデュー氏は、ボルドー大学の醸造学教授としても知られ、「白ワインの教皇」と称されるほどの権威でした。彼の死後も、家族がその遺志を継ぎ、品質重視のワイン造りを続けています。
3. 栽培の特徴
クロ・フロリデーヌの畑は、主に石灰質台地と砂利質土壌から構成されています。特に、白ワイン用の畑は貝殻化石を含む石灰質土壌で、ミネラル感豊かなブドウが育ちます。栽培は環境に配慮し、除草剤を使用せず、伝統的な耕作を行っています。また、収量を制限し、手作業での芽かきや葉の管理を徹底することで、品質の高いブドウを生産しています。
4. 醸造の特徴
クロ・フロリデーヌでは、伝統と最新技術を融合させた醸造を行っています。白ワインは、セミヨンとソーヴィニヨン・ブランを主体に、ステンレスタンクで低温発酵させ、フレッシュな果実味と酸味を引き出します。一部はオーク樽で熟成され、複雑さと深みを加えています。
赤ワインは、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローをブレンドし、ステンレスタンクで発酵後、オーク樽で熟成されます。果実味とタンニンのバランスが取れた、エレガントなスタイルが特徴です。
5. 生産している主なワインリスト
ワイン名 | タイプ | 品種構成 | 特徴 |
---|---|---|---|
クロ・フロリデーヌ ブラン(Clos Floridène Blanc) | 白ワイン | セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデル | フレッシュな果実味とミネラル感、熟成による複雑さが魅力。 |
クロ・フロリデーヌ ルージュ(Clos Floridène Rouge) | 赤ワイン | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー | 果実味とタンニンのバランスが良く、エレガントな味わい。 |
ドラポー・ド・フロリデーヌ ブラン(Drapeaux de Floridène Blanc) | 白ワイン | セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン | セカンドラベルながら、品質の高いフレッシュな白ワイン。 |
ドラポー・ド・フロリデーヌ ルージュ(Drapeaux de Floridène Rouge) | 赤ワイン | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー | セカンドラベルで、親しみやすい味わいの赤ワイン。 |
ロゼ・ド・フロリデーヌ(Rosé de Floridène) | ロゼワイン | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー | フルーティーで爽やかなロゼワイン。 |
6. コラム
- 白ワインの名手、ドゥニ・デュブルデュー氏の遺産:クロ・フロリデーヌは、白ワインの品質向上に尽力したドゥニ・デュブルデュー氏の哲学を体現するワイナリーです。
- 環境に配慮した持続可能な農法:除草剤を使用せず、伝統的な耕作を行うことで、環境への影響を最小限に抑えています。
- コストパフォーマンスの高さ:高品質ながら手頃な価格で提供されるクロ・フロリデーヌのワインは、日常の食卓にも最適です。
シャトー・クロ・フロリデーヌは、ボルドー地方のグラーヴ地区において、品質と伝統を重んじる家族経営のワイナリーです。そのワインは、フレッシュな果実味とエレガントな味わいが特徴で、日常の食卓から特別なシーンまで幅広く楽しめます。ぜひ一度、その魅力を味わってみてはいかがでしょうか。
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