1. 基本情報
- 正式名称:アルジオラス(Argiolas)
- 創業年:1938年
- 所在地:イタリア・サルデーニャ州セレディアーナ(Serdiana)
- 主な製品:スティルワイン(赤・白・ロゼ)、スパークリングワイン、デザートワイン、グラッパ、オリーブオイル
- 公式サイト:https://www.argiolas.it/en/argiolas/
アルジオラスは、サルデーニャ島のセレディアーナに本拠を置く家族経営のワイナリーで、地元品種の保護と革新的な醸造技術で知られています。
2. 歴史
アルジオラスは、1938年にアントニオ・アルジオラス氏によって設立されました。彼は、父親から受け継いだ7エーカーのブドウ畑を近代的なワイナリーへと発展させ、サルデーニャのワイン産業に革新をもたらしました。現在、ワイナリーは3代目の家族によって運営されており、地元品種の保護と品質向上に努めています。
1970年代には、著名なエノロゴであるジャコモ・タキス氏と協力し、サルデーニャのテロワールを表現する高品質なワインの開発に取り組みました。その成果の一つが、同社のフラッグシップワイン「トゥリガ(Turriga)」です。
3. 栽培の特徴
アルジオラスは、サルデーニャ島内に5つの主要なブドウ畑を所有しており、総面積は約250ヘクタールに及びます。これらの畑では、以下のような地元品種を中心に栽培しています。
- カンノナウ(Cannonau):サルデーニャを代表する赤ワイン用ブドウ品種で、豊かな果実味とスパイシーな風味が特徴です。
- カリニャーノ(Carignano):南部のポルト・ピノ地区で栽培され、力強いタンニンと深い色合いを持つ赤ワインを生み出します。
- ボヴァーレ・サルド(Bovale Sardo):低収量で濃厚な色合いと酸味を持つ品種で、複雑なアロマを持つワインに仕上がります。
- ヴェルメンティーノ(Vermentino):フレッシュでアロマティックな白ワインを生む品種で、サルデーニャの白ワインの代表格です。
- モニカ(Monica):柔らかなタンニンと果実味を持つ赤ワイン用品種で、親しみやすい味わいが特徴です。
また、アルジオラスは、11種の地元品種の保護・育成プロジェクトを推進しており、約5,000本のブドウ樹を保存しています。
4. 醸造の特徴
アルジオラスの醸造哲学は、「伝統と革新の融合」にあります。彼らは、地元品種の特性を最大限に引き出すため、以下のような醸造手法を採用しています。
- 低収量の追求:品質を重視し、ブドウの収量を制限することで、凝縮感のあるワインを生産しています。
- フレンチオーク樽での熟成:特にプレミアムラインの赤ワインでは、フレンチオーク樽を使用し、複雑な風味と熟成感を持たせています。
- 実験的なプロジェクト:イタリアの研究機関と協力し、新しい醸造技術や品種の研究を行い、革新的なワインを開発しています。
これらの取り組みにより、アルジオラスはサルデーニャのテロワールを表現する高品質なワインを生産し続けています。
5. 主なワインリスト
以下に、アルジオラスが生産する代表的なワインを表形式でご紹介します。
ワイン名 | タイプ | 特徴 |
---|---|---|
トゥリガ(Turriga) | 赤・フルボディ | カンノナウ主体のブレンドで、深い色合いと複雑なアロマを持つフラッグシップワイン |
コレム(Korem) | 赤・ミディアムボディ | ボヴァーレ・サルド主体で、エレガントな酸味と複雑な風味が特徴 |
コステラ(Costera) | 赤・ミディアムボディ | カンノナウ主体で、熟した果実味とスパイシーな風味を持つ親しみやすいワイン |
イス・アルジオラス(Is Argiolas) | 白・辛口 | ヴェルメンティーノ100%で、フレッシュな酸味とアロマティックな香りが特徴 |
メリ(Merì) | 白・辛口 | 実験的プロジェクトから生まれたヴェルメンティーノで、フレッシュで爽やかな味わい |
6. コラム:アルジオラスの魅力
- 地元品種へのこだわり:アルジオラスは、サルデーニャの地元品種の保護と育成に力を入れており、その多様性と個性をワインに反映させています。
- 伝統と革新の融合:伝統的な醸造技術を尊重しつつ、最新の研究や技術を取り入れることで、常に高品質なワインを生産しています。
- サステナビリティへの取り組み:環境への配慮を重視し、持続可能な農業と醸造を実践しています。
アルジオラスは、サルデーニャの豊かな自然と伝統を背景に、高品質なワインを生産するワイナリーです。その多様なラインナップは、日常の食卓から特別なシーンまで幅広く楽しむことができます。ぜひ一度、アルジオラスのワインをお試しください。
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