1. 基本情報
Valdivieso(バルディビエソ)は、チリの伝統あるワイナリーで、1880年に設立されました。チリのワイン産業をけん引してきた生産者の一つであり、特にスパークリングワインと赤ワインの品質の高さで知られています。チリのマイポ・ヴァレーを拠点に、クラシックなワイン造りを継承しつつも、現代的な技術を取り入れた醸造を行っています。
- 設立年:1880年
- 所在地:チリ・マイポ・ヴァレー
- 主要品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シャルドネ、ピノ・ノワールなど
- 公式サイト:https://www.valdivieso.cl
2. 歴史
バルディビエソは1880年、ドイツ系移民フリードリッヒ・バルディビエソ・シュレーゲルによって創設されました。創業当初からヨーロッパのワイン文化を取り入れ、チリの地に根ざしたワイン造りを目指しました。
1920年代にはチリ初のスパークリングワイン生産に成功し、南米におけるスパークリングワインのパイオニアとして評価されています。以来、伝統的な瓶内二次発酵方式(メトード・クラシコ)を用い、高品質なカヴァスタイルのスパークリングを作り続けています。
21世紀に入り、国際市場への進出を加速。現在ではチリ国内外で高い評価を得ているブランドです。
3. 栽培の特徴
バルディビエソのブドウ畑は、チリを代表する産地マイポ・ヴァレーに集中しています。マイポ・ヴァレーは地中海性気候に属し、昼夜の寒暖差が大きいことから、果実の凝縮感や酸のバランスが良いワインが育ちます。
- 気候:地中海性気候、年間降雨量は少なく乾燥している
- 土壌:砂利と粘土質が混じる肥沃な土壌
- 標高:海抜200〜500mの丘陵地帯
- 主要品種:
- カベルネ・ソーヴィニヨン:豊かな果実味と力強いタンニン
- メルロー:滑らかで果実味豊か
- シャルドネ:爽やかな酸味と繊細な果実香
- ピノ・ノワール:エレガントでバランス良い酸味
また、契約農家との連携により高品質なブドウを安定的に供給し、持続可能な栽培にも取り組んでいます。
4. 醸造の特徴
バルディビエソは伝統を重んじつつ、現代的な醸造設備を駆使しています。特にスパークリングワインでは、瓶内二次発酵による細やかな泡立ちとクリーミーな質感を追求しています。
- 一次発酵:温度管理されたステンレスタンクで果実のフレッシュさを保持
- 二次発酵:瓶内で糖分と酵母を加え、最低12ヶ月の熟成期間を確保
- 澱抜き:手作業によるデゴルジュマンを採用し、品質管理を徹底
- 赤ワイン・白ワイン:フレンチオーク樽での熟成を中心に、複雑味と深みを醸成
これらの醸造プロセスにより、バルディビエソのワインは果実の魅力を引き出しながらも、エレガントで飲みごたえのある仕上がりとなっています。
5. 生産している主なワインリスト
ワイン名 | タイプ | 品種構成 | 特徴・コメント |
---|---|---|---|
Valdivieso Brut | スパークリング | シャルドネ、ピノ・ノワール | 南米を代表する瓶内二次発酵のスパークリング。爽快でフレッシュ |
Single Vineyard Cabernet Sauvignon | 赤ワイン | カベルネ・ソーヴィニヨン | しっかりしたタンニンと果実味のバランスが優れる高級ワイン |
Reserva Merlot | 赤ワイン | メルロー | 柔らかく果実味豊か。初心者にも飲みやすい |
Chardonnay Reserva | 白ワイン | シャルドネ | フレッシュな酸味とトロピカルフルーツの香りが特徴 |
Pinot Noir Reserva | 赤ワイン | ピノ・ノワール | エレガントで繊細な味わい。バランスが良い |
6. コラム(豆知識)
- 🍇 チリ初のスパークリングワイン生産者
バルディビエソは1925年にチリで初めて瓶内二次発酵によるスパークリングワインの生産に成功し、南米における伝統的スパークリングのパイオニアです。 - 🌿 持続可能な農業にも注力
契約農家と協力して水資源管理や環境保護を推進し、より良いブドウづくりを目指しています。 - 🥂 国際的な評価の高さ
国際ワインコンペティションでの受賞歴が多く、品質の高さが世界的に認められています。
まとめ
Valdivieso(バルディビエソ)は、チリワインの歴史と品質の象徴的存在です。伝統的な技術を大切にしながらも、現代の醸造技術を取り入れており、初心者から上級者まで幅広い層に支持されています。
特にスパークリングワインの分野でのパイオニアとしての地位は揺るぎなく、南米のスパークリングを代表するブランドです。チリの豊かな自然と職人技が融合したバルディビエソのワインをぜひお楽しみください。
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