はじめに
ワインに本格的に興味を持ってからわずか1年。フルタイムの仕事を続けながら、日本ソムリエ協会(J.S.A.)の「ワインエキスパート」資格に独学で一発合格した私の体験談をお話しします。
「ワインの資格を取りたいけど、仕事が忙しくて勉強時間が取れない」「独学でも合格できるのか不安」という方に向けて、実際にどのように勉強を進めたか、どんな教材を使い、どんな壁にぶつかりどう乗り越えたのかをできるだけ詳しく書きました。
これから受験を考えている方の励みになれば幸いです。
ワインエキスパート資格との出会い
私がワインエキスパート試験に興味を持ったのは、まさに「ワインが好きになったばかり」の頃でした。飲み会や友人との食事でワインを楽しむうちに、「もっと深く知りたい」「正しい知識を身につけたい」と思うようになりました。
この資格なら、私のようにワイン初心者でもチャレンジしやすく、かつ試験の質も高いという点が魅力でした。「完全独学!」というように言いたかったのですが、実は、2019年の後半から、WSET Level2という別のワインの資格の勉強スクールには通っていました。また後日別の記事を書いてみたいと思いますが、ここで、テイスティングの仕方(ソムリエ協会とWSETでは方法は違いますが・・・。)の最低限が学ぶことができたので、ワインエキスパート自体は独学でやることができたと思っています。後述しますが、テイスティングだけは、ソムリエやスクールで自己流の矯正が必要になってくるかと思います。
それはそれとしても、ワインにハマったのは、突然でした。何気なく行った飲み屋で、いつものグラス(赤・白)とかではなく、ちゃんとしたグラスメニューがあり、本当にこんな味が違うのか?と試してみたところ、衝撃を受けたことが始まりでした。
初めて趣味らしい趣味と言える好きなことができて、好きならとことんやってやろうと思いました。幸せなことです。タモリさんの名言でもないですが、『真剣にやれよ!仕事じゃねぇんだぞ!』です。
仕事を続けながらの勉強の現実
フルタイム勤務を続けながらの勉強は正直大変でした。朝から夜まで仕事、帰宅後は家事もあり、まとまった時間を取るのは難しかったです。
よく「試験勉強」としてどれくらい頑張ればよいのかということを聞く方もいるかと思いますが、個人的には趣味の資格なので、勉強をどれくらい頑張ればよいのか、何時間やればよいのかとかは若干ナンセンスかと思っています。仕事をしていても通勤時間やお昼の休憩時間、寝る前に1〜2時間くらいは確保できると思いますので、半年でそれくらいやれば受かることもあるんですが、試験に受かった後も継続して研鑽できるくらいの楽しさですすめることが大事かと思います。
私は、ワインが好きになってから始めたので、試験勉強が辛いこともなかったですし、試験が終わった現在も1〜2時間くらい家でワインやそれに関連した語学や歴史などの勉強を続けることができています。
教材選びと使い方
最初は教本を読むだけで十分だと思っていましたが、やがてそれだけでは合格が難しいことに気づきました。
特に、問題集を解いて「4択のすべてに根拠を持って答えられる」レベルに達しないと、試験本番であいまいな回答を選んでしまいがちです。
私は「ワイン受験.com」や「ちょっとまじめにソムリエ試験対策こーざ」といった無料サイトをフル活用し、過去問や類似問題を何度も解きました。
そして、わからないところはネットで調べたり、ワイン専門書で補強しました。
テイスティングの壁と突破口
一次試験の筆記はなんとかなるものの、二次のテイスティング試験は非常に難関でした。
テイスティングで最も重要なことは、自分の独自の感覚をワイン界のテイスティングコメントの様式に合わせることだと思っています。テイスティングコメントが発達した理由は、遠く離れた人に対して、正しくそのワインの味を伝えることから発達したと言われています。
例えば、自分の場合、ワインを楽しみ始めた頃は、香りの果実味が強くて、樽熟成によるヴァニラ香、アルコールが高いものは、甘口だと思ってしまっていました。舌の先端で味わうと糖としての甘さは感じないので、辛口であるべきなのですが、甘く感じる要素に惑わされるものが多いので、独学ではこうした感覚を矯正することができないんじゃないかと思います。はじめは「この香りは何?」「どんな味わい?」と自分の感覚を言葉にすることができず、モヤモヤしていました。
また、市販の『ワインテイスティングバイブル』は、初心者にもわかりやすく役立ちました。
合格発表とその後
合格が発表された時は、本当に嬉しくて自分を褒めました。
しかし、資格を得たことで「ここからが本当のワイン学習のスタートだ」と強く感じました。
資格は知識の入り口にすぎず、これからは生産地巡りや実際のワイナリー訪問、最新のワインニュースのチェックなど、実践的な経験を積み重ねています。
これからワインエキスパートを目指すあなたへ
もし、あなたがワインに興味を持ち、この資格に挑戦したいと思ったなら、まずは早めに動き出すことをおすすめします。
仕事や生活の忙しさを理由に後回しにしてしまうと、直前に焦りが生まれます。
私は半年以上前から計画的に勉強を始め、日々の小さな積み重ねを意識しました。
独学でも合格できるポイントは「過去問を繰り返し解き、全ての選択肢に根拠を持つ」こと、そして「テイスティングでは自分の感覚と言葉を一致させる」ことです。
一歩ずつ着実に、あなたも夢を掴んでください。
まとめ
ワインエキスパート試験は決して楽な道ではありません。ですが、熱意と戦略的な勉強で、私のようにフルタイム勤務の社会人でも合格が可能です。
このブログが、あなたの挑戦の背中を押すきっかけになれば幸いです。
これからもワインの世界を一緒に楽しみましょう!

関連の資格試験として、チーズプロフェッショナル試験の体験談もまとめております。よろしければご覧ください。


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